西穂から奥穂を繋ぐ。上高地から西穂高岳、天狗沢1DAY・日帰り周回

天狗のコル 北アルプス

みなさん、こんにちは!キユシト(@kiyusito_asiato)です。

以前シルバーウィークの連休を使って、ジャンダルムから槍ヶ岳まで縦走をしたんです。岳沢から天狗沢を詰めるというルートでね。

当初は西穂ロープウェーからスタートする予定でしたが、運行開始が遅いという情報があって上高地スタートに変更した為に中途半端な状態だったんです。まあ結果ロープウェーは早朝運行していたとのことでしたが。

このまま中途半端にしておくのも性格上、嫌だったので、前回歩けなかった西穂山荘から天狗岳間を歩き、槍ヶ岳までの縦走路を繋いできました。

コースタイム

【上高地】6:00 ⇒ 8:40【西穂山荘】9:09 ⇒ 9:27【丸山】⇒ 10:10【独標】⇒ 10:31【ピラミッドピーク】⇒ 11:18【西穂高岳】11:25 ⇒ 12:15【間ノ岳】⇒ 12:48【天狗ノ頭】⇒ 13:05【天狗のコル】13:28 ⇒ 14:45【岳沢小屋】14:57 ⇒ 16:05【岳沢登山口】

登山レポート

深夜バス移動ー上高地

今回はお初のさわやか信州号に乗って久しぶりのバス移動、自宅から30分もかからないで乗れてしまう、なんという贅沢!

北アルプスには、これまで何度かバスで移動したことがあったけど、いつも深夜2時頃に松本駅に降ろされて始発が動き出すまで構内で野宿だもん、それと比べたら寝てるだけで上高地まで連れて行ってくれるなんて幸せすぎです♪

しかも車内は空いていて、自分の隣と後ろに他の乗客が居なかったのでリクライニング倒しまくりのリラックスモードで大宮駅を出発、それからほとんど目覚めることもなく快適なバス移動でした。

上高地まもなく到着の車内アナウンスで目が覚め、釜トンネルを出るとバスの天井を何かが叩きつけてる音が。ん?何だ?雨ーーー!しかもかなりのどしゃぶり!晴れ予報のはずがマジですかー!とうことで上高地バスターミナル到着。

西穂高岳 縦走

雨が強さを増してきてる、今回はそこそこ岩場のルートだしなー止めて上高地散歩か?暫く考え中。んーどうすっかなー、折角ここまで山に登りに来たんだから行くー?止める?中々決断できないでいると周りの登山者は合羽を着込んで出発の準備を始めていて、出発して行く人もいる。

おしっ!決定!天気予報を信じてみますか!

雨が若干弱くなってきたので自分も合羽を着て6:00に上高地バスターミナルを出発です!

上高地バスターミナルー西穂山荘

上高地 田代橋

バスターミナルから田代橋を渡る、梓川も雨のせいで少し濁っているかな。

西穂高岳 焼岳 登山口

登山口に到着。
今回のコース、標準タイムだと13時間を越えるので日帰りだとちょっと厳しい、ただ上高地~西穂山荘間と岳沢ヒュッテ~上高地間の時間をまければ行けると踏んで、いざ出発!

西穂高岳 焼岳 登山道

相変わらず雨は止まない、登山道は危険箇所も無く歩き易いザ・樹林という感じだけど展望がなくちょっと退屈。やっぱりここから西穂方面を目指す人ってあまりいないのかな?それにしても人が全くいない。ふと足を止めると、森に響く雨音と霧に包まれる山がとても静かで幻想的な世界に癒されました。

標高を上げてくるとスタート時には、あれだけ降っていた雨が止み、空も明るくなってきたよ!晴れておくれー!西穂山荘まであと少し。

西穂山荘

西穂山荘に到着です!晴れたー!稜線上にはガスが上がってなかったんだね!下からここまで約2時間40分、1時間以上短縮できました。というか標準タイムが多く見積もりしすぎているのでは。

不快感MAXだった合羽を脱ぎコーラをプシュ!!!あ~爽快~

西穂山荘ー西穂高岳

西穂高岳 天狗ノ頭 縦走

さて、行こうか!

丸山を過ぎ、まず目指すは独標、雲が若干かかっているけど青空も見えて良い感じ♪やっぱ登山は晴れだな!

西穂高岳 天狗ノ頭 縦走

と思ってたら独標を過ぎた頃には何やら怪しいガスが!

先ほどまでの青い空は何処へ!一瞬にして周りはガスに包まれてしまったよ。

西穂高岳 西尾根

西尾根?積雪期に登るのがメジャーだけど、藪漕ぎ覚悟で無雪期でも登れるみたい。どちらにしても一度歩いてみたいね。

いつの間に青空!気分⤴⤴⤴

西穂高岳 天狗ノ頭

西穂到着しました。360度真っ白じゃ!笠も全く見えん。今日の天候の移り変わりは激しすぎやしませんか!感動も何も無い真っ白な空間を見つめながらザックの中でぶっ潰れた菓子パンとおにぎりをさっさと胃袋に放り込む。

奥穂方面に行く人がどれ位いるのかなと暫く気にしていたけど、みんな西穂までのピストンらしく、同じ時間帯で先に進むのはどうやら自分だけだったようだ。まあ大体の人は明日から仕事だろうからね。

西穂高岳ー天狗のコル

せっかくの西穂のピークを堪能することもなく、次のピーク間ノ岳へと進む。下り始めは危険度は高くないけど、徐々に岩まみれのルートに変貌していきます。

アップダウンが多く、いくつもの小ピークを越えて行く。
P1の下りだったかな、垂直に近い岩場をクライムダウンで下降したところ、今回からデビューしたカメラバッグを胸元に装着していたせいで、足元が見えづらくなってしまって、まー降りにくい事、降りにくい事!さっきの西穂の写真ね。

暫く歩き続けたんだけど、やっぱり具合が良くなくて腰位置に移動してみたら、今度はモモを上げた時当たるので、悩んだ挙句、岩場を通過するまで取り敢えずザックの背中に取り付けて一眼での撮影を諦める事に。ストラップぶらぶら状態でカメラが傷だらけになってしまうよりマシかなと思って。

西穂まではそんなに気にならなかったけど、こちら側はそれだけ難易度の高い岩場のアップダウンが多いルートなんですな。

西穂高岳 間ノ岳

いつ落石があってもおかしくないガレガレの道を登って行くと間ノ岳のピーク。これまでの山頂とは違い稜線上にある突き出た岩場という場所で広さは無く、岩に『間ノ岳』とペイントされているだけでした。丁度、奥穂方面からでかいザックを背負ったソロの女性が上がって来た。70L~80Lくらいはあるかな?大きさから結構遠くから縦走して来たんだろうけど、よくこんな大荷物であの道のりを歩いて来たのかと思うと感心しちゃいました。

西穂高岳 逆層スラブ

まだまだ、岩地獄は続きますよ。間ノ岳から急降下する岩場を下り鞍部の間天のコルを過ぎると、見えました、あの『逆層スラブ』!!!一瞬ですけど、これどういうふうに登って行くの?という感じ。落ち着いて見回すとマーキングもあるし、左上部に鎖も垂れてる。

結構な斜面だな、今朝の雨なのか、今のガスなのか岩が濡れてるし!つま先でスタスタ行くのは止めてフリクションを利かせながら一歩ずつゆっくり登る。これ鎖なかったら危険すぎて恐ろしい場所だろうね。

逆層スラブを抜け今回の山旅最後のピーク天狗ノ頭へ向かう。

岩、岩、岩の連続で、かなりお腹一杯になってきたけど、この先もまだまだ続くよ何処までも状態。気を緩めず慎重に。

西穂高岳 天狗ノ頭

天狗ノ頭に到着!ガスの切れ間から青空が一瞬見えましたよ!ほんとに一瞬だけ。展望があれば少しゆっくりしていきたいところだけど、相変わらずのガスなので今回はすぐに降りちゃいます。山頂からの下りがこれまた急なこと!勢いよくコケたら結構下まで止まりそうもないから慎重に行かねば!

西穂高岳 天狗のコル

下に天狗のコルが見えたね。コルに降りる最後はほぼ垂直の岩壁なので慎重に!クサリもかかってます。

久しぶりのこの標識!とりあえず未踏だったエリアを繋ぐ目的を達成!

休憩していると、奥穂方面からガスの中を登山者が降りてきたよ。西穂からここまで一人だけしか会わなかったので久しぶりに登山者とご対面、聞けば今日の早朝に白出沢から登って来て西穂経由で新穂高に下山とのこと。この縦走路を日帰りなんてとんでもない人だわ、お気をつけて!

さて、自分も行こう。
コルから下を覗き込むとガスに包まれていて不気味さが一層増してるな。

天狗のコルー上高地

天狗沢

天狗沢ルート。
上部は相変わらず一歩踏み出すごとに岩が簡単に崩れて落ちてくる急坂で精神的にキツかったけど、ここまで降りて来れば傾斜も随分緩くなって、岩も動かなくなってきて少し安堵。登りで使用した前回と比べれば体力的には少し楽だったけど、相変わらずのアリ地獄状態のこのルートは厳しかったー。

一応、岩にマーキングはしてあるけど、ガスの場合は見つけづらいのでルーファイは慎重に!結構大きめの岩も簡単に動くのでルートはなるべく外れない方がいいと思います。下敷きなんて事になったらたまりませんからね。後はやっぱり人がいないのでめちゃ嫌ーな静けさ。ガスってると霊とか出そうな雰囲気なんでソロの人は色々ひっくるめて本当に気を付けて歩いて欲しいです。

天狗沢

天狗沢

ガレ場も終わり岳沢や上高地が見えて来ると岳沢小屋まで後少し。

明神岳 紅葉

明神の紅葉もいい感じ♪小屋でちょこっとだけ休んで、一般道を急いでサクサク下る。帰りのバスの時間が迫ってきているんだけど、その前に風呂にも入らなきゃ!汗臭い格好でバスや電車に乗るわけにもいかんし。

岳沢湿原

岳沢の登山口に到着。ここを使う時は必ず立ち寄るいつもの場所、相変わらず美しい。

明神岳

木道から後ろを振り向くとガスに包まれる明神。写真を撮った後はサッと振り返り小梨平までダッシュじゃー!なんでこんな所で走ってんのー!

河童橋 上高地

入浴無事完了!岳沢ヒュッテからふっと飛ばしたお陰で何とか予定の時間に追いつきました。観光客の姿も殆ど見掛けなくなり、河童橋もご覧の通り。バスターミナルにあるお店も閉店の準備を始めてるね。人もまばらで、いつもとは違う少し静かなバスターミナルの雰囲気もなんかいい感じ♪

発着所にバスが到着。今度ここに来るのはいつ頃かなって思いながら、松本行きのバスに乗り込み上高地を後にしました。帰りの運転が無いなんて幸せだなー、寝まくってやる!

最後に

今回歩いた西穂から先の道はキユシト個人的に天狗のコルから奥穂高岳よりも岩場の難易度は高いような気がしました。岩の連続するルートなので、岩場に慣れた人達は結構楽しめる時間を過ごせると思いますよ。

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